学生の傍らやる仕事をすることにしました

もう2月です。私は31歳でありながら、これまでのキャリアを捨ててもう一度宇宙物理(放射線物理)専攻で大学に戻ることにしました。

 

今回の記事はここまでに至った経緯をまとめます。

 

私は大学で宇宙物理をやって修士課程を修了しました。

研究内容は国際宇宙ステーションにある計測器の宇宙線による劣化の影響の見積もり。

 

宇宙は大気に守られていない分、地上よりも宇宙線の影響が強いです。そのため耐性の設計、実験を行って、システムの稼働期間中の品質を考える必要がありました。

 

具体的な研究内容は、シンクロトロン加速器から陽子ビームを実際に宇宙に持っていく測定器のスペア(フライトモデル)に当てて、劣化をみるものでした。

 

 

2011年、大手電機メーカーにプログラマで入社

おそらく人生で一番の身分だとおもいます。国を代表する電機メーカーの本社ですからね。

 

大学ではshell,R,heasoftしかやってこなかった(物理実験のセットアップとかのウェイトが高い)ので、クラスの命名規則MVCモデルなど大規模なプロジェクトに必要なことがわかっていませんでした。

 

入社後は1年程がっつりJava+Flexを学びながら仕事をしました。ここでアジャイル開発でPDCAとPDDとかも経験しました。

 

でも大規模開発ってなんのためにこの仕事があるか見えづらいんですよね。大規模すぎてある機能のエンハンスとか。バグ修正とか。新しい画面作ったりとかはないですね(多分若手だったからのもある)

よくかけたコードをリーディングして自分なりに解釈して移設する作業でした。

ぶっちゃけ、コーディングのお作法は少し分かった気でいますが、それこそ大学で情報系ではなかったので、肝心なところができていないところもあります。

 

次の4年間は品質保証部

ここでは主にサーバサイドアプリケーションのテスト自動化をやりました。

SilkTest,QtなどGUIのテストを自動的に行う仕組みをJenkinsを使って分散実行する。

 

聞こえはいいけど、ScriptのメンテとJenkinsで詰まったところを直してリトライするのが主な仕事でした。

新しいことをしたかったんですが、テストも増えるし人少ないしで余裕がなかったです。

 

この頃から業務で新しいこと/自分で考える仕事ができないことにイライラしはじめていて、自宅でラズパイを使ったリクガメを監視するためのウェブアプリを作ったりしはじめていました。

 

そして、なにも変わることなく過ごしていて、このまま電機メーカーにいるルートもあったんですが、面白くないので上流階級ルートから自らはずれることにしました。

 

誰が使うかわからない製品の更にだれも押さないかもしれないボタンを作るよりはマシだ。

 

今度は電機メーカーをやめてゲーム会社に転職

 

前職で品質保証をやっていたとき、品質動向の分析に大学でやっていた統計をブレンドしてデータ分析のようなものをやっていました。

そこの経験を見てもらってデータ分析を行う部署に契約社員で入りました。職種はデータサイエンティストです。

高いお金を払って契約社員として雇っているのに、やることはバイトと一緒です。

アルバイトを悪く言うわけではなく、契約社員じゃなくてアルバイト入れたほうがいいでしょという意味。

で、やっていたことは企画部署に対するレポーティングの為に出すもののSQLを組むこと。やること決まってます。クエリが書ければなんとでもなります。

そんななかでもクエリ投入後のデータから機械学習にかけてみたり、KPI予想なんかもしてみました。

 

けどぶっちゃけこの会社は重課金にごまするだけで、2chとかみて実装変えてるだけでなんだかなーって思っていました。

 

そんなこんなで1年くらい仕事をしていたんですが、急に恩師からご飯に誘われて、研究時代の話をそれはそれは盛り上がり5時間くらい話して終電を逃す出来事がありました。

 

そこで気づいたことは

・社会人なってから自分から考えてやった仕事は殆ど無い

・研究室時代が一番働いてた

・でもそれが苦痛になることはなかった

・別に人生好きなこと、面白いことを仕事にしたっていいじゃない

 

やっぱり研究職やりたいな

これまで卒業後のITスキルを振り回せば職はあります。しかし研究職に就くために必要なスキルセットは大学卒業時からほぼ0です。研究職に就くためには大学に戻って経験を積まなければいけません。

 

でも、結婚してるし子供とか出来たらな・・・とかリスクしかありません。

 

それでも研究室に戻る価値はあるし、年齢を考えると博士進学して卒業するのが35歳なのでここ1,2年しか猶予がなく、とりあえずお金貯めて博士後期課程に進むことにしました。卒業校への復学になるので院試は教授陣ほぼ反対なく通過できました。

学費は年間大体60万です。半年毎にMBPが出るたびにフルスペックで買っていく感じです。

そして博士課程卒業後は

・ポストドクターとしていろいろな大学をめぐりながら研究を続ける

・民間/公的機関の研究職に就職する

・夢破れてやっぱり情報系で食っていく

 

の3通りです。最悪食っていけるなと思って人生甘く甘く考えています。

やるだけやって駄目だったら仕事は選ばず金のためだけに働こうと思ってます。

 

博士後期課程の学生と情報系の派遣会社のWワークをすることに

 

社会人学生という制度がありますが(社会人学生 - Wikipedia)これは大手企業の基礎研究の部門などが新たな知見を大学で学びとってきてほしいというものです。大学を出たからと言って仕事が変わるわけではありません。とはいえ基礎研究で働いているなら喜んで行きそうですけどね。

 

さて私の場合ですが、学費を稼ぎつつ大学に行くということが命題です。

 

最低でも大学には平日2日(+休日1)は行きたい。

となると仕事は週3,4になるわけです。

 

この条件でできる仕事をいろいろやってみてます。今までやったものは

・アルバイト(塾講師)

・メディアライター

・登録派遣

 

アルバイト(塾講師)をやっていました。子供に教えるのは好きなので仕事は面白かったですが、単価は良い割にはあまりコマに入れず稼ぎが微妙でした。夏期講習などは20万以上稼げますけどね。

メディアライターは自宅でもできるリモートワークの一つです。就活や製品のレビューなどのブログ記事を書くことです。サクラではありません。1文字0.7円程度で買い取ってもらえます。例えばこの記事だと2000円くらいでしょうか。

この仕事はなにより自宅で時間に縛られず(納期は余裕があるところが多い)にできることが魅力です。

しかし仕事の敷居が低い為、だれでもやれます。仕事を貰える倍率が高く、タイミングを外すと仕事がもらえなくなったりします。これにより月々の収入が不安定になることが多く、安定した収入にはならない印象でした。しかし、他の仕事と併用すれば3,4万くらいは収入になります。

 

登録派遣は登録はしたけど実際に働いたことはありません。というのも日雇い派遣法が改定され、1日、1週間といった長短期の日雇いバイトは一定の条件を満たす人でないとできなくなりました。ざっくりいうと年寄りか学生か年収500万以上の人の副業だけです。アルバイト+派遣でいけるかなーと思っていましたが盲点でした。

 

で結局どうしているかというと

 

稼働0.6人月で雇ってくれるIT系派遣会社に行ってます

以外に需要があるようです。今はデータサイエンティスト枠で入ったけれど、毎日しらないことを調べながら仕事しています。けどこの現場は終わりが見えてるから春ぐらいには別のことをやってそうです。

 

金銭的にきついですが、なんとか頑張っていきたいと思います。

長い文章読んでいただきありがとうございました。